【1部レポート】第2回全日本学生フルコンタクト空手道選手権大会
2023.12.06

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1部女子軽量級 決勝戦
〇岡田 葵(愛知教育大学)vs. 金城 杏奈(沖縄国際大学)●
本戦 判定3-0

 

1部女子の軽量級は、昨年の第1回インカレ女子軽量級優勝の岡田葵(愛知教育大学)や第1回全日本極真空手道選手権大会女子無差別で準優勝した金城杏奈(沖縄国際大学)、さらには㈳極真会館第39回全日本ウエイト制大会女子軽量級で優勝の宮城名月(沖縄キリスト教学院大学)らが出場。16名で競われた。決勝は、優勝候補と目されていた岡田と金城が対戦。昨年のこのクラスの決勝と同じ顔合わせとなった。開始とともに、岡田が横蹴りをきっかけに間合いを詰めて左右の中段突きのラッシュを叩きこむと、「この対戦のために岡田選手と同じ”桜塾スタイル”の突きのラッシュを稽古してきた」という金城が同じ突きのラッシュで応戦。だが、本家・岡田の突きの回転の方が速く、金城はラスト1分で下段廻し蹴りや中段膝蹴りを交えながら反撃を試みるが、相手の攻勢を崩すことはできなかった。岡田が本戦判定3-0で2連覇を決めた。

 

1部女子重量級 決勝戦
〇本田 志帆(神奈川大学)vs. 小林 由依菜(名古屋リゾート&スポーツ専門学校)●
本戦 判定3-1


今年のJKJO第15回全日本大会女子重量級準優勝の小林由依菜(名古屋リゾート&スポーツ専門学校)や第7回JFKO女子重量級3位の本田志帆(神奈川大学)、㈳極真会館全日本ウエイト制大会女子重量級4位の青木杏樹など、各大会の実力者が顔を揃えた女子重量級。決勝に上がってきたのは、小林と本田だった。試合開始からすぐに、小林の左中段廻し蹴りをきっかけに両者は一歩も譲らない突きあいを演じた。小林が攻撃の軸を突きに絞ると、本田は右の下段廻し蹴りを放ち、ステップを使いながら回り込んで相手のパワーを削いでいく。流れがわずかに変わったのはラスト40秒あたりだ。小林に疲れが見え始めたと同時に、本田が攻勢が目立ち始めた。この時を振り返って、小林は「突いた拳に確かな感触はあるのに、本田選手はまったく下がるそぶりをみせなかった」と試合後話している。最後の力を振り絞って突き続ける小林と、足を使って突きと下段廻し蹴りで攻勢を緩めない本田。最後は、3-1の判定で本田が初優勝を決めた。

 

1部男子軽量級 決勝戦
〇新里 誠光(立教大学)vs. 松島 遥心(日本大学)●
本戦 判定4-0

1部男子の軽量級は、今年9月のJKJO全日本軽量級で優勝した新里誠光(立教大学)や3位入賞の篠原昇利(日本体育大学)、同大会軽中量級で優勝の紅谷凱(日本体育大学)や準優勝の秋山蓮(つくば国際大学)らが出場。29名という3階級最多のエントリー数と相まって全日本のトップ勢が顔を揃える群雄割拠のクラスとなった。早くも準々決勝では、紅谷凱がキックボクシングK-1チャレンジAクラス-60kgトーナメントで優勝の松島遥心(日本大学)に敗れる大波乱も。決勝は、JKJO軽量級王者・新里と、この松島の対戦となった。松島は巧みな間合いのコントロールで新垣の攻撃を空かすと、左右の中段突きと左中段膝蹴りのコンビネーションで相手を崩しにかかる。新垣も突きの連打で応戦するが、中盤までは松島のヒット数、そして圧力も僅差ながら上だった。試合が動いたのは本戦ラスト30秒だ。松島の左下段蹴りをきっかけに相手の懐に飛び込んだ新里が左右の突きの連打を軸に中段、下段の廻し蹴りを放ち一気に攻勢に出た。松島も反撃を試みるが自分の組手ができない。判定は4-0、新里が見事、インカレ1部男子軽量級の優勝を決めた。

 

1部男子中量級 決勝戦
〇福永 匠真(東邦大学)vs. 呉屋 広樹(滋賀大学)●
延長戦 判定5-0

第1回インカレ中量級王者にして、JKJO全日本中量級準優勝の 福永匠真(東邦大学)や、㈳極真会館・第39回全日本ウエイト制中量級王者・呉屋広樹(滋賀大学)、第7回JFKO軽中量級3位の水谷翔(愛知みずほ大学)や第1回インカレ中量級準優勝の山下駿(名古屋学院大学)などの強豪が顔を揃えた中量級。決勝戦に上がってきたのは福永と呉屋だった。本戦、相手の前進に間合いを取りながら長い左直突きや左中段膝蹴りを放つ呉屋。福永は自分の間合いに入ると一気に左右の突きの連打を叩きこむ。本戦判定は1-1。続く延長戦は間合いを詰めて突きの連打を軸にした福永が終始イニシアティブを握った。ラスト20秒で呉屋も突きの連打や中段膝蹴り、さらには胴廻し回転蹴りなどで強引に反撃を試みたが戦況をかえることはできなかった。福永が判定5-0で見事インカレ2連覇を決めた。

 

1部男子重量級 決勝戦
〇土橋 立弥(関西外国語大学)vs. 越後 麗央(大原法律公務員専門学校)●
延長戦 判定3-2


昨年の第1回インカレ重量級の優勝者・河合透吾(北海商科大学)や、同大会3位の越後麗央(大原法律公務員専門学校)、吉岡夕馬(桜美林大学)、さらには今年の白蓮会館・第38回全日本重量級3位の土橋立弥(関西外語大学)など実力者が集まった重量級は、昨年の3位同士の対戦で吉岡に勝利した越後と、昨年の王者・河合を準決勝で破った土橋が決勝に進出。再延長に至る激しい戦を演じた。本戦は土橋がステップを使って、飛び込み際の突きや中段廻し蹴り、さらには跳び膝蹴りなどで試合のイニシアティブを握ろうとするが、100kgの越後は間合いを詰めて重たい突きを相手の胸、腹に叩きこんでいく。土橋は巧みに攻撃を振り分けるが越後を下がらせることができない。本戦は1-0で土橋が旗一本を奪ったが引き分け。延長戦になると、越後が突きと下段蹴りの手数を増やし積極的に攻めていく。中盤、土橋も技を振り分けて反撃するが本戦ほどのパワー感はなかった。判定は1-1とやや越後が追い上げた。そして再延長戦、突きと中段、下段と振り分けた蹴り技で前に出る土橋と、渾身の突きを叩きつける越後。手数、技のバリエーション共に勝る土橋が、判定3-2の僅差で優勝を決めた。